音楽マーケットプレイスで知られるOneOf(ワンオブ)が、デジタル・スポーツ・コレクターズ市場に進出すると表明しています。

スポーツNFT(non-fungible token)市場はかつてないほど急速に拡大しており、NFTプラットフォームのOneOfはこの動きに乗ろうという狙いです。

OneOfは、アニメーションスタジオの8th Frameがデザインされた1点物の3DレンダリングNFTをPolygonチェーン上で提供し、保有者にはOneOfの新しいスポーツテーマのNFTマーケットプレイスで限定特典が付与されるとしています。

ニュースを読み解きつつ、OneOfが狙う今後の市場について考察していきます。

OneOfとは

画像元 公式:https://www.oneof.com/

OneOfは2021年5月から活動を開始した、NFTプラットフォームです。

・音楽プロデューサーのクインシー・ジョーンズが支援している

・サービス開始前に6300万ドル(約68億円)の資金調達

このように、設立当初から権威性と資金調達が注目を集めています。

2022年1月には、世界三大レーベルの一角・ワーナーミュージックグループとの提携を発表、「音楽コンテンツ x NFT」領域で躍進しています。

TezosではなくPolygon|マルチチェーンでシェアを拡大

画像元 公式:https://www.oneof.com/

OneOfはもともとTezos(テゾス)というブロックチェーン上に音楽NFTを提供しています。

一方で、今回発表したスポーツNFTは、Polygon(ポリゴン)というブロックチェーンを利用しています。

一般的に異なるブロックチェーン上のトークンは相互に行き来することは出来ず、開発もユーザーにも手間がかかる仕組みになってしまいます。

ではなぜ、OneOfは音楽とスポーツでブロックチェーンを分けたのでしょうか?

OneOfの共同創業者であるJoshua James氏は、その理由をこう答えています。

「我々はTezosを愛しているが、少し多様化して異なる買い手プールを取り込みたいという願望があった。そうすることで、OneOfのテントは広がると考えており、アイデアとしてもそうすることが好きです。」

つまり、OneOfは、ブロックチェーンによってユーザーの色が異なると認識していて、顧客層を広げるためにマルチチェーンの世界に向かっているわけです。

引用記事:OneOf Expands Sports NFT Presence With New Collection on Polygon

https://www.coindesk.com/business/2022/02/24/oneof-expands-sports-nft-presence-with-new-collection-on-polygon/

ポリゴンはイーサリアムのL2ソリューションとして有名なブロックチェーンです。

手数料が低く、高品質で低コストのコレクションに焦点を当てた小規模なNFTマーケットプレイスに人気が出てきています。

そういう意味では、OneOfがポリゴンを選択したことは不思議ではありませんね。

OneOfのスポーツ・マーケットプレイスは、すでにウェイン・グレツキー、ミア・ハム、モハメド・アリの遺品など有名アスリートとパートナーシップを結んでいます。一般大衆を対象とした展開です。OneOfのマーケットプレイスは、仮想通貨に加えて、クレジットカードでも購入可能とのことです。

価格面や決済手段でもユーザーにメリットがありそうです。OneOfが提供するスポーツNFTに注目です!