NFTに取り組んでいる人にさまざまな角度からNFTの魅力をお伺いする本企画。
今回はYouTubeやVoicyでNFTゲームに関する発信をされている Fujin さんにお話を伺いました。
NFTゲームに関心がある人ならば、FujinさんのYouTubeチャンネル「Fujin Metaverse School」をご覧になったことがある人も少なくないでしょう。
2022年6月からはVoicyチャンネル「Fujinの部屋」にて、YouTubeでは語れないようなweb3の濃い話もされています。
仮想通貨やNFTが冬の時代と言われる厳しい状況の中でも、NFTゲームについて熱く語り続けるFujinさん。その原動力や想いはどこから来ているのか、本インタビューで伺うことができました。
ぜひ最後までお読みください!
NFTゲームの日本語情報が必要だと感じた
出典:YouTube初投稿動画
−NFTゲームを知ったきっかけを教えてください。
NFTやweb3という言葉を最初に知ったのは、海外のビジネス系インフルエンサーの発信がきっかけです。
2021年の夏頃に突然目にするようになり、興味を持って調べていたらちょうど国内でもイケハヤさんがNFTの話を熱心にされ始めました。
そこでNFTというものを知り、次第に自分でもNFTを使って何かやってみたいなと思うようになりました。
最初に思いついたのは、当時から流行っていたNFTアート。でも自分は絵が全く描けないので諦めました。
次にNFTの音楽。しかしこれはユースケースがまったくなく、厳しいなと。
じゃあ、次はなんだろうと考えていたところで出会ったのがNFTゲームでした。
もともとゲームは好きだったので、「NFT×ゲーム」の組み合わせには大きな可能性を感じましたね。
−NFTゲームとの出会いから現在の発信活動を始めるに至るまでの経緯、そして今の活動内容についてお伺いします。
発信活動をする以前は、他のYouTuberの方の動画編集の仕事を請け負っていました。
ですので、YouTubeの動画制作自体には以前から携わっていたのすが、個人として情報発信をすることはなかったですね。
そんな中でNFTゲームに出会い、まず始めたのが今のYouTubeチャンネル。2021年11月頃から始めました。
当時、NFTゲームに関する日本語情報はほとんど存在していませんでした。
「日本語でNFTゲームの情報を出すことには価値がありそうだな」と感じ、再生数やフォロワー数などの数字はまったく気にせずに始めました。
YouTubeではNFTゲームの解説や、おすすめのNFTゲーム10選というような動画、あるいはweb3、Cryptoの世界をよく知らない人のためにウォレットの作り方やディスコードの使い方といった解説動画を発信しています。
一方、VoicyではYouTubeよりもっと詳しい内容を扱っています。
YouTubeは万人受けするコンテンツが求められるので、web3の深いところまでしゃべっても見てもらえません。
ですが、web3はそもそも濃い情報が求められるジャンルです。
そういったニーズに応えるために、音声ではNFTゲームやweb3についてより掘り下げてお話ししています。
YouTubeは「いま何が流行っているか、何に注目すべきか」、Voicyは「これからどういうことが起こるか」みたいなイメージで使い分けています。
この2つが今の活動の柱になっています。
−YouTubeの動画のクオリティがすごいなと思って見ていましたが、元々動画編集のご経験があったんですね。現在の収入源は発信活動のみなのでしょうか?
発信活動が軌道に乗り出してからは動画編集の依頼を受ける仕事はすべてやめ、YouTubeとVoicyの2つに絞っています。
収入源はYouTubeの企業案件がメインです。
ゲームの制作会社から依頼がきて、個々のゲームに関して動画を作るイメージですね。
日本ではNFTゲームの発信をしている人が本当に少ないので、チャンネル開設からまだ1年余りですが、少しずつこういったご依頼をいただけるようになっています。
関連記事:【直撃インタビュー】web3の「外側」にもNFTゲームを広めたい! フィリピンでの雇用創出を夢見て始まったNFTゲーマー“のろいちゃん”の挑戦
「ゲームで稼げる仕組み」から見えてきた課題
出典:「Fujinの部屋」
−NFTゲームのどのようなところに魅力や可能性を感じますか?
最初はやはりPlay to Earn(P2E、遊んで稼ぐ)という概念に衝撃を受けました。
ゲームで遊ぶだけでお金を稼げる。この要素はとても魅力的に映りましたね。
これまでゲームと言えば、「課金したお金も、プレイした時間も、結局は無駄になる」という考え方が一般的なものとしてあったと思います。
でも、「必ずしもそうじゃないよ」という考え方を突きつけたのがNFTゲームなんじゃないかなと。
ゲームアイテムがNFTとなり、そのアイテムに金銭的な価値がついて、プレイすることでお金を稼げる。今まで無駄と見なされていた行為に価値が付く。
この点に最初は大きな魅力を感じました。
しかし、ゲームに出会った頃と今とでは、魅力や可能性の捉え方はかなり変わってきています。
最近は肌感覚としてP2Eという概念の捉え方が変わってきているなと思います。
−どのように変わってきているのでしょうか
まずそもそもゲームでお金を稼ぐという行為について、「なぜ稼げるのか?」という仕組み自体にみんなが疑問を持ち始めています。
昨年は「STEPN」が大きく流行り、歩くだけでお金を稼げるというこれまでにないムーブメントが生まれました。
関連記事:「STEPN」ってなに? 歩いてお金(仮想通貨)が稼げる「Play to Earnアプリ」 稼ぐ方法、始める方法を6ステップでわかりやすく解説
それはよかったのですが、一方で損をする人も出てしまったことは無視できません。
それは結果的に、プレイヤー数の大幅な減少にもつながりました。
これは業界全体の問題点でもあり、その根本にあったのがP2Eという概念だと感じています。
P2Eをどう扱うかによって、NFTゲームが何ももたらすことなく終わってしまうのか、それともゲームの未来の形として残っていくかが決まります。
ゲームである以上、本当の価値はやはり「面白さ」にありますが、これがなかったことが問題だったと思っています。
ゲームとしての面白さにNFTをうまく組み込んでいくことによって、ゲームの未来の形、今のゲームの進化系みたいな形が作れるんじゃないかなと。
この「ゲームの未来形」がもたらすのは、「プレイヤーにとって優しい」体験です。
ゲームアイテムがNFTになることで、アイテムの所有権が真の意味でプレイヤーに帰属します。
今までゲーム会社が持っていたゲーム内アセットの所有権、それがユーザー側に戻ってきたような感覚。
これこそがNFTやweb3をゲームに組み込むことの最大の魅力であり、NFTゲームが秘める可能性なのかなと思います。
−NFT、あるいはその基盤技術であるブロックチェーンのおかげで、真の意味でユーザーに優しい世界が実現しそうですね。
ただ、そこに気づいているプレイヤーはすごく少ないなと思います。
今までのゲームに対してなんとなく疑問は抱くんだけれども、それを言語化するのはすごく難しい。
ゲームアイテムの所有感みたいなところに疑問を持っている人はやっぱり少ないと思いますね。
NFTを組み込むことでアイテムの所有権がユーザーに移るという変革を自覚できているプレイヤーにとってNFTゲームはまさに革命なのですが、そもそもそういう自覚が出来ている人が少ないのが、NFTゲームが目立たない要因の1つかなと思います。
−どうやったらユーザーにその自覚を促せるでしょうか?
とにかくweb3に触れてもらうのが一番だと思います。
私もweb3という概念を知るまでは、「デジタル資産の所有権」という感覚を自覚することはありませんでしたから。
web3という概念が生まれ、それがゲームに組み込まれることで初めて既存のゲームの問題点が浮き彫りになってきています。
ただ、この感覚を一般の人に自覚してもらうのはかなり難しいです。
であれば、NFTとかweb3ということは一旦脇に置いて、純粋にゲームの進化系としてユーザーの気づかないところで革命が起こっているみたいな感じが望ましいんじゃないかなと。
NFTゲームから得られるユーザー体験を既存のゲームと同等な水準まで昇華させ、その裏側にあるweb3の思想や技術にはあえて気づかせない。
そうすることで、いつの間にかNFTゲームの本質的な部分にも自然と触れていけるようになるんじゃないかなと思います。
ゲームの世界がリアルとつながる
−ゲームというコンテンツにおいてこれまで実現できなかったけれど、NFTを用いることで実現可能になったと思われることはありますか?
一言でいえば、ユーザーにとってより良いシステムができるだろうなと感じます。
すでに述べましたが、デジタルデータの所有権がユーザーに帰属し、結果的にP2Eという仕組みも生まれました。
NFTがゲームに組み込まれることで「こっちの方がいいじゃん」とプレイヤーが思える体験を作り出せたことは、大きな変化だなと思います。
加えて「ゲーム性の拡大」もNFTのおかげで実現できることですね。
ゲーム内の経済が現実世界の経済と結びつくことによって、ゲーム内での活動が現実の世界にも影響するようになります。
これは今までのゲームでは絶対に起きませんでした。
この2つが切り離されていたことによって、ユーザーはある意味「現実逃避」的な感覚でゲームをプレイすることができました。
現実逃避であるからこそ「ゲームなんて意味がない、無駄なこと」と言われてきました。
しかし、ゲームにNFTや暗号資産が組み込まれることで、ゲームの経済と現実の経済は結びつくようになります。
このおかげで、現実世界と同じような活動がゲームにおいてもできるようになる。
これはかなりメタバース的な体験に近くなるかもしれませんが、いずれにせよ今までのゲームでは体験できなかったことができるようになります。
ゲーム会社も今までより一歩進んだ体験ができるゲームを作るようになるでしょう。
−ゲームと現実が結びつくというのは具体的にどんなことでしょうか?
例えば、これまでのゲームとは異なる「ドキドキ感」を味わえるようになります。
これまでのゲームでも強敵やラスボスに挑む時などは緊張感がありましたが、これがブロックチェーンを組み込むことにより増幅されます。
具体的には、時間をかけて手に入れたレアなアイテムを装備した状態で難しいダンジョンに挑む場合などですね。
ダンジョンに潜む強敵に負けたら自分のアイテムを失ってしまうようなシチュエーションを想像してみてください。
これまでのゲームなら、アイテムを失ったとしてもそれは所詮ゲームの中だけの話でした。
ところがゲームと現実がリンクする世界では、ゲームの中でアイテムを失うことは「金銭的価値を持つ資産(NFT)」を失うことを意味します。
つまり、アイテムを失うことは本物のお金を失うのと同じ意味を持つようになるんですよね。
このドキドキ感、緊張感はこれまでのゲームにはなかった体験になるはずです。
こういった要素を備えたゲームを私は「大人のゲーム」と呼んでいるのですが、現実世界とゲームの世界が結びつくことで、ゲームの中での出来事や自分の振る舞いが現実世界の自分にも影響するようになると思います。
今まではこの両者は切り離されており、ゲームの世界で起こったことに対して現実世界の自分がとりわけ経済的な意味で影響を受けることはありませんでした。
しかしNFTゲームではその影響力が強くなる。それ自体にはプラス・マイナスの両面がありますが、これまでになかったエンタメ性が生まれることは間違いないと思います。
2023年こそがNFTゲームの「元年」
−現実的な話に戻りますが、2023年のNFTゲーム界隈はどうなると思いますか?
ゲームとして遊んで面白いものが出てくると思います。ですが、それがどのように受け入れられるかは未知数です。
うまくいけば、今年こそ「NFTゲーム元年」になるんじゃないかなと。
このテーマを語るにあたり、まずは「GameFi」と「NFTゲーム」の区別をしっかりする必要があります。
GameFiは金融の面が強いです。ゲームとファイナンス、つまりDeFi(分散型金融)などをかけ合わせた言葉です。
一方のNFTゲームは、単純に「ゲームにNFTをくっつけたもの」であると考えられます。
GameFiは金融的側面を圧倒的に重視していて、ゆえに私は「稼げるだけのゲーム」と呼んでいます。ゲーム性をあまり重視していないゲームであるとも言えます。
そういったゲームが2022年は盛り上がり、そして結果的に大きな問題点が浮き彫りになりました。
昨年の盛り上がりと失速を経て、「これではダメだ」という想いで各ゲーム会社が今動いているところです。
その中で次に出てくるのは、ゲーム性が練られたもの、ゲームとして完成しているものになるはずです。当たり前のことですが、ちゃんと「面白い」という要素を備えたゲームタイトルが出てくると思います。
NFTゲーム界隈は昨年とまったく違う雰囲気になり、プレイヤー層も変わってくるでしょう。
既存のゲーマー層をうまく取り込んでいくゲームが出てくれば、NFTゲーム自体により多くのプレイヤーを巻き込めると思います。
また、大きなゲームタイトルが1つ成功すれば他のゲームもそれに続くので、さらに新規プレイヤーの参入が期待できるはずです。
−GameFi、NFTゲーム、ブロックチェーンゲームなど微妙に定義が異なる用語ですが、稼げるだけのゲームをGameFi、より面白さを大事にしたゲームをNFTゲームと考えるとスッキリ理解できますね。
この区別をしている人は少ないですし、正直混在していますよね。
あくまで私の定義に基づいた話ですが、2022年はGameFiのタイトルばかりがたくさん出てきてしまい、それにみんなが幻滅していきました。ゆえに、2023年はあたらしい形のゲームが出てくると思います。
−ファイナンスの部分がより進化することで、面白く、なおかつ稼げるゲームが誕生するのはもう少し先になりますかね?
稼げること、つまり金融の側面は、大前提としてゲーム性とプレイヤー数が必要になります。
より多くのプレイヤーを惹きつけるのはゲーム業界全体の課題です。大手ゲーム会社が力を入れているところでもあります。
プレイヤー数を集めるために、まずは面白さが必要という点は変わりありません。
そして、今年は一気に最終形までは行かず、やはりまずはゲーム性の部分が重要視されるでしょうね。
その先にあるのが、金融の側面もしっかりとあるゲーム。つまり「面白くて稼げるゲーム」ということになりますが、その流れが本格化するのは5,6年後くらいになるんじゃないかなと思います。
コンテンツクリエイターの役割は大きい
−NFTゲームをより世間一般の人にまで広めるためには何が必要だと思いますか?
大前提はゲーム性、エンタメ性をちゃんと備えたゲームタイトルが出てくること。
ですが、それでプレイヤー数がいきなり伸びるかというと、それはないと思っています。
というのも、NFTゲームってやっぱり難しいじゃないですか。
今はまだ、ゲームに対しての熱量があり、かつweb3のことを学ぶ姿勢がある人、学習意欲がある人しか入って来られないと思います。
その意味では、2023年も参入のハードルは引き続き高いです。
面白いゲームが誕生しても、それだけでプレイヤー数がついてくるとは思えないですね。
では何が必要か。
これは先ほども触れましたが、NFTやweb3の要素を見せないようにすることが大事だと考えています。
例えば、ゲームプレイのためにウォレットを作るのが面倒くさいというユーザーは多いです。
ですので、よりシームレスに、ユーザーファーストでUI・UXを作っていくことが必要になってきます。
そしてもう1つ重要なのは、コンテンツクリエイターの存在です。
ここで言うコンテンツクリエイターというのはゲームそのものを作る人ではなく、
YouTubeやブログ、SNSなどを用いてゲームに関する発信活動をしているような人を指します。
今のゲーム産業を見ればわかることですが、やはりゲームが流行るか否かという点においてストリーマーやゲーム実況者が果たす役割は極めて大きいです。
ストリーマーやゲーム実況者が増えてきたタイトルは盛り上がるし、逆にそういった人がいないゲームタイトルは遊んでもらえません。
これはNFTゲームに限らず、ゲーム業界全体の課題ですね。
「ゲームの90%以上は失敗に終わっている」と一般的に言われています。
その理由は、ほとんどのゲームが「誰にも知られていない」「誰にもプレイされない」からです。
実は最初の「ゲームを知ってもらう」こと自体がすごく難しいんですよ。
今の時代、ゲームが世の中にありふれているからこそ、見つけてもらうのがすごく難しくなってしまっています。
その中で、コンテンツクリエイターが果たす役割はとてつもなく大きい。
NFTゲームでも、そういった人たちの重要性は変わりません。
まとめると、「ゲーム性があること」「NFTやweb3の要素を見せないこと」「コンテンツクリエイターの存在」、これら3つの要素がNFTゲームを広めるために必要になってくると思います。
−NFTゲームをマス層に広めていくにあたり、DEA社の運営が上手だとおっしゃっていましたが、具体的に良いなと思われる部分はありますか?
DEAさんは上手いなと思っています。
共同創業者の山田さんの情報発信も初期から見ていますが、当時からNFTゲームに関して強いビジョンを持ち、本気で考えて作られているんだなと感じました。
DEAさんの方向性としては、「まだゲームというものを触ったことがない人にNFTゲームを触ってもらう」ことを大きなビジョンとして掲げています。
これは、今のNFTゲームの多くが既存のゲーマー層にだけリーチしているのとは真逆なんですよね。
「ゲーマー層ではなく、今までゲームというものに触れてこなかった層を取りにいきたい」というビジョンの解像度が、他とは圧倒的に違います。
しかもゲームとしても完成されているし、バグなども少ない。自社が発行しているDEPのバイバックも行うなど、本当にDEAさんはすごいなと思っています。(2023年1月、DEA社が自社ゲームトークンのDEPを売り上げの一定比率買い支えると発表)
関連記事:DEA社の「DEPバイバック」ってなに? その具体的内容と効果、実際に行われているかを追跡していきます。初月1月は1億2千400万円と驚きの金額。
NFTゲームの成功はゲーム産業の未来に直結する
−仮想通貨市況は少し持ち直していますが、NFTは引き続き冬の時代と言われています。その中でもFujinさんは、変わらずNFTゲームに情熱を持って発信されているなと感じます。その原動力はどこにあるのでしょうか?
ゲーム産業の未来を作るという意味において、NFTゲームに期待しているからです。
NFTやweb3の技術は、ゲームの未来を考えると確実に必要になってきます。
なのに、それを発信している人はとても少ない。私がYouTubeを始めた当初からずっと思っています。
海外ではNFTゲームのことはすごく発信されているのに、ゲーム大国である日本がそこに遅れをとったら嫌だなと。
その状況で「自分にできることは何か」と考えた時、NFTゲームに触れる人を少しでも増やしていくことだなと感じました。
NFTゲームの情報を日本語でみなさんに提供し、プレイヤー数を増やしていく。
その結果、NFTゲームの認知度が高まり、触れる人がより増えていけば、さらに日本のプレイヤー人口も増える。
日本のゲーム産業としても、モバイルゲームで遅れをとっていたところから挽回できる大きなチャンスになると思っています。
その実現のために、自分にできる情報発信はしっかりとしていきたいです。
NFTや仮想通貨はお金も絡んでくるので、市況感も確かに大事です。
でもそれだけではなく、NFTゲームを信じているからこそ「NFTゲームの成功=ゲーム産業全体の明るい未来」であること、そしてNFTゲームというもの自体をもっと多くの人に知ってほしいと思っています。
2022年、確かにGameFiは盛り上がりましたが、私が考えていたのはこういうことではないな、と。
もちろんお金を稼げることは大事ですし、大きなメリットではあります。
ですが、NFTがゲームに組み込まれることで起こる本質的な変化をまだ理解していない人が多い中、このままNFTゲームが終わってしまうのは嫌なんです。
Voicyで音声配信を始めたのもそのためです。
昨年の失望からNFTゲームのプレイヤー数が減少傾向にある中、YouTubeだけではNFTゲームの本質を伝えられないなと思い、その時にちょうどVoicyさんから連絡があって配信をさせていただくことになりました。
音声配信はYouTubeと違い、自分の熱量をしっかり伝えられるので、より本質的な内容を伝えることに集中しています。
NFTゲームこそが「ゲームの未来の姿」であることが少しでも伝わればいいなと思います。
−NFTゲームが果たす役割は大きいですね。では最後にお伺いしますが、NFTゲームを通じて世の中がどんな風になったらいいと思われますか?
NFTやweb3の技術がもたらすのは「ユーザーにとっての革命」です。
今までのゲームの歴史を見ると「ゲーム会社にとって都合の良い革命」であることが多かったように思います。
ですが、web3はユーザー側にとって確実にメリットがある革命です。
その中で、NFTゲームを通じてユーザー体験が向上し、結果として「ゲームでお金が稼げる」ということが起こる。
ゲームで遊んでいる人のリアル・デジタル双方の生活の質が、ゲームを通じて上がっていく。
そういう世界が実現したらいいなと思っています。
行き着くところはメタバースのような世界ですが、これはリアルで生きづらさを感じている人の救いにもなります。
リアルで何らかの生きづらさを抱えている人でも、逃げ道というか、自分が存在できるもう1つの別世界のようなものができる。
この意義がとても大きいと思っています。
そしてメタバースへの入り口として、NFTゲームやP2Eという要素によって生活の質が上がる。
NFTゲームは、人々が新しい生活を体験するための最初の一歩だと考えています。
ゲーム会社にとってはあまりメリットがないかもしれませんが、でも確実にユーザーは「こっちの方がいいじゃん」と気づいていきます。
そうなると企業も、NFTゲームの成長を推し進める方向に向かうだろうなと思っています。
NFTゲームは、間違いなく「ユーザーにとって」良い変化をもたらすはずです。
そこにどう気づいてもらうかが、今後の私の活動の大きな課題ですね。
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