「歩くだけでお金を稼げるゲームがあるって聞いたけど、本当にそんなものがあるの?」
最近は、企業が提供する様々なサービスを利用した「ポイ活」が流行っています。
商品代金の数%がポイントでキャッシュバックされる仕組みの他、指定の広告を閲覧するなどのちょっとした作業を毎日こなすことで、数円〜数十円のポイントを得られるものが多いようです。
ところが、世の中には一般的なポイ活よりもはるかに効率よく稼げるサービスがあります。
しかもそれらのサービスで稼げるのは暗号資産、つまり、換金することで最終的に日本円を手にすることができます。
この記事では暗号資産やNFTなど、いま流行りのテクノロジーを用いることで、歩くだけで暗号資産を稼ぐことができるサービス「STEPN」について解説します。
- STEPNに興味はあるけど、まだ始めていない人
- 暗号資産・NFTに興味がある人
- ちょっとしたお小遣い稼ぎをしたい人
このような人は、この記事を読んでぜひSTEPNにチャレンジしてみてください。
実際に歩いてお金を稼ぐことができたり、暗号資産やNFTに関する理解が深まったり、STEPNをきっかけに新しいNFTゲームへの興味が湧いたりするはずです。
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STEPNとは?
画像元:STEPN公式サイト
STEPNは歩くことで暗号資産(仮想通貨)を稼ぐことができるゲームです。スマホ1つで誰でもプレイすることができます。
ただし、最初に初期投資として一定額のお金が必要になる点は注意が必要です。
では、より詳しく解説していきましょう。
ゲームで遊んでお金を稼ぐ「Play to Earn」
まず大前提として、暗号資産やNFTの世界には「遊ぶことでお金が稼げるゲーム」が存在します。
遊んでお金を稼ぐことを「Play to Earn」と言い、そのようなゲームを「P2Eゲーム」と呼びます(P2EはPlay to Earnの略)。
関連記事:遊んで稼ぐ「Play to Earn」をイチから解説 ゲームの中で貯まったお金が現実のものに 始め方、損しないための注意点を解説
P2Eゲームで稼ぐことができるお金は暗号資産です。
暗号資産は取引所で日本円やドルなどのお金(法定通貨)に交換できます。
つまり、現実の世界で使えるお金をゲームで遊ぶことを通じて稼げてしまう画期的な仕組み、それがP2Eゲームなのです。
またP2Eゲームの多くは、プレイに際してNFT(非代替性トークン)と呼ばれるデジタル資産が必要な場合がほとんどです。
そのため、P2Eゲームは「NFTゲーム」と呼ばれることもあります。
STEPNは歩いて暗号資産(仮想通貨)を稼ぐゲーム
そして、STEPNはゲームで遊ぶ(Play)の部分が歩く・走る(Move)に置き換わった「Move to Earn」と呼ばれるサービスの一種です。
スマホでの操作感は他のゲームと変わりありませんが、収入に直結する行為は歩くことであるため、一般的なP2Eから派生してM2Eと呼ばれています。
STEPN以外のM2Eサービスも次々に生まれ、今や一大勢力を形成しています。
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STEPNではGST、GMTと呼ばれる2種類の暗号資産が利用されていますが、2022年8月現在、歩いて稼ぐことができるのはGST(Green Satoshi Token)のみです(今後、GMTが稼げる環境も整う可能性はあります)。
稼いだGSTは、残念ながら現在は直接日本円に換金することは出来ません。
海外の暗号資産取引所などでGSTを他の暗号資産に交換し、その後日本の暗号資産取引所を経てようやく日本円として出金することができます。
慣れれば難しい作業ではありませんが、初めての人は少し困惑するかもしれません。
関連記事:STEPNの通貨「GSTとGMT」の違いは? それぞれの役割や獲得方法を解説
プレイにはNFTを購入する必要がある
STEPNをプレイするにあたり絶対に知っておくべきことは「初期投資が必要」ということです。
多くのP2Eゲームは、NFTと呼ばれるデジタル資産を最初に購入する必要があります。
NFTがなくてもプレイできるゲームもありますが、その場合は暗号資産を稼ぐことはできないか、できたとしても極めて少額しか稼げないことがほとんどです。
STEPNもこの例に漏れず、プレイする前にスニーカーのイラストが描かれたNFTを購入する必要があります。
このスニーカーの購入費用こそがSTEPNを始めるにあたっての「初期投資」です。
つまりSTEPNは、ただで稼げることが多いポイ活とは異なり、リスクを負って自分の資金を投じることでリターンを獲得していく「投資」であることは、ぜひ認識しておいてください。
投資といっても難しく考える必要はありませんが、たとえば、最初に購入したスニーカーNFTの価格が下落する、稼いで貯め込んだGSTの価格が下落するといった資産の価格変動が起こりうる点は知っておきましょう。
関連記事:【STEPN】GST、GMTが下がりっぱなしでツライ… 運営の施策から今後のGST、GMTの値動きを予想(そこまで悲観する必要はない)
ゲームとしての展開はこれからが本番
STEPNは、実はすでに一度「大きく稼げるピーク」を迎えています。
日本では2022年2月頃からTwitterで盛り上がり始め、暗号資産やNFTに詳しい人たちが次々に参入しました。
その後、暗号資産・NFTのことを全く知らない人も「とにかく稼げる」という噂を聞きつけ、ユーザー数は爆発的に増加。
時給が数万円〜数十万円というプレイヤーが数多く生まれたほど、大いに盛り上がった時期があります。
ところが2022年5月以降、暗号資産全体の市況悪化と、STEPN自体のブームが一旦過ぎ去ったことからGSTやスニーカーNFTの価格は急落。
現在稼げる額はピーク時の数百分の一程度です。
これを読んだ方は「今からSTEPNを始めても全然稼げないってこと?」と思うかもしれません。
しかし、必ずしもそのようにマイナスに受け止める必要はありません。
STEPNも含め、暗号資産やNFTを用いたプロジェクトにはロードマップと呼ばれるものがあります。
ロードマップは「そのプロジェクトが今後、いつまでに、どんな機能を実装してサービスを拡充していくか」ということが記されたものです。
そしてSTEPNのロードマップを見ると、一度大きな盛り上がりを過ぎてしまった2022年8月現在でさえも、プロジェクトとしてはまだ道半ばにあることがわかります。
「STEPNは稼げる」という噂があまりにも先行し、運営側が想定する以上に盛り上がってしまいましたが、実はこれからさらにサービスを展開し、成長していく伸びしろを残しているのです。
関連記事:「STEPN」は怪しい?詐欺? どんな会社が運営、投資してるか調べたら、あやしいどころか超有望プロジェクトだった
STEPNで稼ぐ具体的な方法
次に、STEPNをプレイしてGSTを稼ぐための方法を確認しましょう。
暗号資産やNFTと聞くと、難しそうと感じる人もいるかもしれません。
暗号資産に触れたことがない人は、確かに最初は難しく感じるかもしれませんが、慣れれば大丈夫です。
STEPNをプレイするために必要なもの
STEPNをプレイするために最低限必要なものは以下の通りです。
- スマホ
- 日本の暗号資産取引所の口座
- スニーカーNFTを最低1足購入する資金
また、場合によっては必要になるもの、あるいはあった方がよいものは以下の通りです。
- 海外の暗号資産取引所の口座
- パソコン
STEPNはスマホを持った状態で歩いたり走ったりすることで、GPSによりスマホの移動が感知されます。
その移動速度や距離に応じてGSTが獲得できる仕組みになっているため、スマホは必須です。
また、プレイに必要なNFTは暗号資産で購入するため、まず暗号資産自体を購入するために日本の暗号資産取引所の口座は絶対に必要になります。
ちなみに、海外の暗号資産取引所の口座は「場合によっては必要」としましたが、大抵の場合は必須です。
というのも、多くの人はSTEPNのスニーカーNFTを購入する際、「SOL」あるいは「BNB」という暗号資産を用いることになります。
そして、SOLはほとんどの国内暗号資産取引所で取扱いがなく、BNBに至っては国内で扱っている取引所は、2022年8月現在1つもありません。
結局のところ、海外取引所の口座も「ほぼ必須」に近く、また海外の取引所を扱う場合はスマホよりもパソコンの方が操作は圧倒的に楽なため、パソコンも基本的にあったほうがよいと言えるでしょう。
ちなみに、SOL、BNBではなくETHでスニーカーNFTを購入することもできますが、ETHで購入できるNFTの価格は約10倍でリスクも大きいため、あまりオススメはしません。
関連記事:【STEPN失敗談】プレイ中にスマホの電池が切れた!途中まで稼いだGSTや消費エナジーなどはどうなるの?
STEPNで稼ぐまでの手順
次に、STEPNで稼ぐまでの手順を簡単に説明します。
手順は大きく以下の通りです。
1. 国内の暗号資産取引所でBTC(ビットコイン)を買う
2. BTCを海外の暗号資産取引所に送金する
3. 海外取引所でBTCをSOLまたはBNBに交換する
4. SOLまたはBNBをSTEPNアプリ内のウォレットに送金する
5. STEPNアプリ内でNFTを購入する
6. アプリを起動し、NFTを保有した状態でスタートボタンを押して歩く
1. 国内の暗号資産取引所でBTC(ビットコイン)を買う
STEPNをプレイするには、最低1足のスニーカーNFTが必要です。
購入にはSOLまたはBNBが必要ですが、これらは基本的に海外の暗号資産取引所でしか入手できません(SOLは一部の国内取引所で購入できます)。
そこで、これらの暗号資産と交換するために必要な暗号資産として、まずはBTC(ビットコイン)を国内の取引所で購入しましょう。
国内の暗号資産取引所には、Coincheck、bitFlyer、bitbankなどがあります。
それぞれ特徴に違いはありますが、初心者の方がとりあえずSTEPNの資金を準備する程度であれば、Coincheckが使いやすくてオススメです。
また、用意する暗号資産は必ずしもBTCである必要はなく、海外取引所でSOL・BNBと交換できる暗号資産であれば問題ありません。
ここでは多くの人が知っているBTCを購入する形で話を進めます。
関連記事:【初心者向け】NFTの始め方、購入方法を「仮想通貨はじめて」の人にもわかりやすく簡単に画像多めで解説します
2. BTCを海外の暗号資産取引所に送金する
購入したBTCを海外の暗号資産取引所に送金します。
海外の取引所にはBinanceやBybitなどがあります。
どこを利用しても構わないので、まずは取引所の口座開設をした上で、BTCを送金します。
送金時は、くれぐれも送り先のアドレスに注意してください。
暗号資産の扱いは完全に自己責任の世界です。
1文字でも送金アドレスを間違えてしまうと、送金した資産は永久に届かないどころか、取り戻すこともできません。
送金時に余分な手数料を払うことになりますが、必ずテスト送金を行い、間違いなく送り先に着金することを確認しましょう。
関連記事:【はじめてNFTを買ってみた】衝撃→大失敗→購入完了まで体験したことを紹介
3. 海外取引所でBTCをSOLまたはBNBに交換する
海外取引所にBTCを送金できたら、SOLまたはBNBと交換します。
ちなみにSOLとBNBの違いですが、これは利用しているネットワークに違いがあります。
SOLはSolana(ソラナ)、BNBはBSC(バイナンススマートチェーン)と呼ばれるブロックチェーンでそれぞれ流通している暗号資産です。
今からSTEPNを始めようという人にとって、2022年8月時点ではこの両者にあまり差はありません。
ちなみに、かつてはBSCの方が価格変動・リスク・利益のいずれもが大きく、初心者は手を出せない「魔界」と呼ばれていました。
それもあって、どちらかと言えばSolanaの方が初心者向けという風潮もあるため、今から始める初心者の方にあえてオススメするならば、やはりSolanaチェーンをオススメします。
SolanaチェーンのSTEPNを利用するならば、ここではBTCをSOLに交換しましょう。
4. SOLまたはBNBをSTEPNアプリ内のウォレットに送金する
SOLをSTEPNアプリ内のウォレット(暗号資産を保管する財布)に送ります。
このときも、送金アドレスの誤入力による送金ミス、そして資金の喪失が発生しないように、まずはテスト送金を行いましょう。
5. STEPNアプリ内でNFTを購入する
STEPNアプリ内のウォレットにSOLが無事に着金したら、SOLを一度ウォレットからSpendingという場所に移し替えた上で、スニーカーNFTを購入します。
ちなみに、スニーカーにはWalker、Jogger、Runner、Trainerの4種類が存在し、それぞれ求められる歩行速度が異なります。
のんびりとSTPENを楽しみたい人にはWalkerがオススメです。
汗をかく程度のジョギングを日常的に行っているならばJoggerも悪くありません。
一方、Runnerはアスリートレベル、少なくとも運動部で毎日走っている学生程度の速度は必要なので、よほど脚力に自信がある人以外は控えた方が無難です。
Trainerはどのような速度でも稼ぐことができて非常に便利ですが、その分NFTの購入価格自体が高めになっています。
関連記事:今「STEPN」をやるなら「Walker」シューズを選ぼう! 経験談ですが、「Jogger」を使うとだんだんSTEPNをサボりがちになってしまいます。
6. アプリを起動し、NFTを保有した状態でスタートボタンを押して歩く
スニーカーNFTを入手したら、あとはアプリのスタートボタンを押して歩くだけです。
詳細な操作方法はアプリ内リンクから公式サイトにて確認できるので、最初に目を通しておきましょう。
2022年8月現在、STEPNでどれくらい稼げるのか
さきほど、STEPNで大きく稼げるピークは過ぎてしまったと言いました。
では、現在はどれくらいの金額を稼ぐことができるのでしょうか。
大きな波はすでに終わった
かつては大金を投じ、様々な方法を駆使してわずか1日で数十万円から数百万円を荒稼ぎするプレイヤーがいました。
そのようなプレイヤーには程遠いですが、わたしも100万円以上の金額を投じてスニーカーNFTを多数買い揃え、1日1時間のウォーキングで数万円を毎日稼ぎ続けたこともあります。
一方、現在はNFT購入に必要な初期投資も激減している分、稼げる金額もかなり減っています。
ここで、一般的なスニーカーNFTを1足購入した人が、1日当たりで稼げる金額をシミュレーションしてみましょう。
WalkerやJoggerのスニーカーNFTは現在、1足7000円程度で購入できます。
このNFTは、稼いだGSTを再投資してレベルを上げることができます。高レベルになるほどスニーカーの性能は向上し、稼げる額も大きくなります。
ここでは最大レベルであるレベル30まで上げ、なおかつGSTの獲得効率を高めることに特化したステータスになるように育てたスニーカーを想定します。
この条件下でスニーカーNFT1足の場合、1日の歩行時間の上限である10分の歩行で約20GSTを獲得できます(WalkerよりJoggerの方が少しだけ多くGSTを獲得できます)。
さらに、直近1ヶ月を振り返るとGST価格は1GST=約7円で安定しているため、これらを元に1ヶ月間で稼げる金額を計算すると以下のようになります。
20GST/1日×7円×30日=約4200円
ただし、スニーカーNFTは使い続けることで傷んでしまうため、その修理(リペア)にGSTを再投資する必要があります。
リペアコストはシューズの性能により異なりますが、1ヶ月の稼ぎが4000円程度の場合、そのうち1000円〜2000円分はスニーカーのリペアに回す必要があります。
つまり、7000円のNFTを購入して、その後1ヶ月間で稼げる金額は2000〜3000円程度。
初期投資を回収しきって利益を生むまでに約3ヶ月かかります。
しかし、その前にスニーカーのレベルアップに約1ヶ月の期間を要するため、実際は利益が出るまでに約4ヶ月はかかることを見込んだ方がよいでしょう。
初期投資額を回収した後は、1日10分の歩行を1ヶ月続けることで毎月約4000円(ここからリペア費用を引く)を稼ぐことができます(ただし、GST価格が約7円で推移していることが条件です)。
この金額を大きいと見るか小さいと見るかは人それぞれですが、一般的なポイ活よりは効率的に稼げる副収入になるのではないでしょうか。
関連記事:「STEPN」をフィットネスアプリとして見た場合の、良い点と悪い点 今から始めるのはアリ?ナシ?
これから大きな波が起こる可能性は?
STEPNのロードマップはまだ道半ばであり、これから新機能も実装されます。
また、暗号資産やNFTに興味を持ち、STEPNのようなP2E、M2Eといったサービスを触っている人の数自体が、現在はまだごく少数です。
NFTがより多くの人に浸透し、P2Eゲームのプレイ人口が増えれば、STEPNも再び大きな盛り上がりを見せる可能性は十分にあります。
関連記事:現役STEPNerが語る! STEPN初心者が最初に押さえておくべきコツとは?
まとめ
STEPNはNFTを利用し、歩いて暗号資産を稼ぐ「Move to Earn」のサービスです。
最初にNFTを購入するお金は必要ですが、最低1足から始めることができます。
初期投資額を回収したあとは1ヶ月あたり数千円のお小遣い程度の収入は得られます。
一度大きな波は過ぎたものの、さらにサービスが発展する可能性は秘めています。
興味を持った方は、暗号資産取引所の口座開設やSTEPNアプリのダウンロードを済ませて、ぜひSTEPNをプレイしてみてください。