仮想通貨関連のプロジェクトの多くは、先々のロードマップを公開しています。
ロードマップとは、「2022年の第1四半期には◯◯の機能を実装し、第2四半期にはこんなコミュニティ機能を作って……」というようなイメージで、プロジェクトを進めるにあたり「いつ、何をするか」をまとめたものです。
STEPNも公式サイトに以下のロードマップが掲載されています。STEPNはロードマップに沿って、ここまで順調にサービスを拡大させています。
一方、収益性がとても高いサービスであるがゆえに、「本当にSTEPNは安全なサービスなのか?怪しくないのか?」といった、将来の事を危ぶむ声も見受けられます。
この記事では、STEPNが何を見据えて、今後どのような形でサービスを展開していくことを考えているかについて、運営から公開されている情報に基づいて解説します。
関連記事:「STEPN」ってなに? 歩いて仮想通貨がもらえるNFTゲームについて解説 始める方法、今はどのくらい稼げるのか?
- そもそも、どうして歩いて稼げるの?
- それって、あやしくない?
2022年6月以降の動きについて
まずは本記事執筆以降の動きについて、ロードマップに記載されている内容を確認しましょう。
現在は2022年5月、ロードマップではQ2の途中まで来ています。以下に6月以降の内容をまとめます。
- (6月)MULTI-CHAIN MARKETPLACE UPGRADE
- (7月)ACHIVEMENT SYSTEM
- (8月)QUEST SYSTEM
- (9月)RENTAL SYSTEM
- (10月)OMLINE MARATHON
- (11月)SOCIAL-FI ELEMENT
- (12月)COMMUNITY EVENT
では順番に解説します。
関連記事:「STEPN」は怪しい?詐欺? どんな会社が運営、投資してるか調べたら、あやしいどころか超有望プロジェクトだった
(6月)MULTI-CHAIN MARKETPLACE UPGRADE
まずは複数のブロックチェーンへの対応です。
現在、STEPNはSolanaとBSC(バイナンススマートチェーン)の2つのチェーンに対応しています。
従来はSolanaのみに対応していましたが、5月の時点ですでにウォレット、マーケットプレイスともBSCには対応しています。
ホワイトペーパーには明記されていませんが、今後イーサリアムなどにも対応することがあれば、より間口が広がって参入者が増えそうです。
関連記事:今「STEPN」をやるなら「Walker」シューズを選ぼう! 経験談ですが、「Jogger」を使うとだんだんSTEPNをサボりがちになってしまいます。
(7月)ACHIVEMENT SYSTEM
アチーブメントは日本語で「成果・功績」といった意味です。ホワイトペーパーには以下のような記載があります。
- アチーブメントシステムは現在開発中
- ゲーム内の実績は各ユーザーのアカウントに紐づく
- アチーブメントを達成することで得られるバッジはNFTであり、取引が可能
そして、おそらくアチーブメントの中身だろうと思われる内容が以下の通りです。
Grinding
Challenge
Collection
PvE
PvP
Social
Economy
Carbon Offsetting
Funny
Map
Feat of Strength
Meta-Achievement
上記の中には、日本語に訳してもイメージが湧かないものもありますが、いくつかは推測できそうです。
例えばPvEはオンラインゲーム等における対NPC(コンピューターのキャラクター)戦、PvPは対人戦を意味します。
コレクションは文字通り、STEPN内の何かを集めるという意味でしょうか。
これらの要素から推測するに、アチーブメントは従来のゲームにもある「勲章・戦歴」のようなものだと考えられます。
「〇〇のモンスターを100体倒した」
「レア度MAXの装備品を10個以上獲得した」
のように、昨今のゲームのやりこみ要素として勲章集めはメジャーです。
STEPNにどのような勲章の要素が盛り込まれるかは想像が付きませんが、そういった勲章を集めることでバッジが獲得できるようです。
そして、そのバッジはNFTとして売買も可能とのこと。たしかに、すでにSTEPNのアプリ画面には「Badges」の項目は用意されています。
アチーブメントシステムによって、よりゲーム性が高まる可能性がありそうです。
関連記事:【STEPN】ついに「GMTアーニング」情報を運営が発表! ルールや「レインボースニーカー」の詳細と獲得方法、そして実際いくら稼げるのか試算してみた
(8月)QUEST SYSTEM
クエストシステムも、今では多くのゲームに搭載されている要素です。ブロックチェーンゲームも例外ではありません。
STEPNでは、デイリークエスト、ウィークリークエスト、マンスリークエスト、ホリデークエストが開発中のようです。
詳細はまだ公開されていませんが、STEPNは一度習慣づいてしまえばほぼ毎日取り組むものですので、上記の中ではデイリークエストがどのような形になるか、個人的には楽しみです。
(9月)RENTAL SYSTEM
かねてから話題に挙がるのがレンタルシステムです。こちらはホワイトペーパーから重要な内容をかいつまんで解説します。
STEPNの運営がレンタルシステムを導入する目的の一つは、「新規ユーザーの参入障壁を和らげること」だそうです。
ブロックチェーンゲームは、仮想通貨に慣れていない人には参入することすら困難であることは間違いありません。
国内・海外の取引所を開設し、法定通貨を仮想通貨に替えて、時にはメタマスクのような分散型ウォレットを経由した資金移動も必要になります。
このような手間を省き、STEPNを気軽に始められるようにとの目的でレンタルシステムの導入が検討されています。
わかりやすいレンタル・リースシステムを提供することで、アプリをダウンロードしてスニーカーをレンタルするだけでSTEPNを簡単に始められる状態を目指しているようです。
レンタルを希望するユーザーは、アプリ内のマーケットプレイスにアクセスし、レンタルの申し込みを行います。
シューズのオーナーとペアになった後、レンタル規約に同意することでレンタルが成立します。レンタル契約は24時間で、その後シューズは修理のためにオーナーに返却されるようです。
レンタル契約は借り手の信用度により最長7日間まで延長が可能ですが、レンタル契約書に記載された条件を満たさない場合、レンタルしたユーザーの信用度から1つ星が差し引かれます。
レンタルしたユーザーが報酬を得るたびに、スマートコントラクトによってオーナーとレンタルユーザーに収益が分配されます。
このように、内容は概ね「レンタル」という言葉から想像できる通りのものになりそうです。
10月以降のロードマップについて
10月以降は最終四半期でかなり先のことになるため、筆者が注目している点のみをお伝えします。
特に興味深いのは11月に記載されているソーシャルファイの要素です。
ソーシャルファイは「ソーシャルネットワークとブロックチェーンを活用した金融の融合」を意味します。
ソーシャルファイでは、自律分散型組織(DAO)によってエコシステムは管理され、ガバナンストークンの保有者による提案・投票によってプロジェクトの将来が決定していきます。
STEPNにおけるソーシャルファイは現時点ではまったくイメージが持てませんが、よりユーザー側の関与が増えていくことになれば、かなり面白くなるのではないかと期待しています。
関連記事:【STEPN】「靴NFTにHP」ってなに?「REPAIR」とは違うの? 回復には驚愕のコストで私は2か月でHPがゼロになりそう… STEPN市場どうなる?
まとめ
ロードマップを見ればわかるように、STEPNは少なくとも向こう1年程度の動きはしっかりと考えられて動いているプロジェクトです。
人気ゆえに、GSTの価格が乱高下するなど不安に感じる要素もありますが、基本的には運営サイドの判断・決定は信頼できるものだと考えて良さそうです。
ホワイトペーパーの内容は随時更新されるので、すでにSTEPNに取り組まれている方は時おり目を通しておくことをオススメします。